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March 16, 2007

映画「日本の青空」 を観る。

2007年3月13日(火) 午後6時30分 銀座ブロッサム
大沢豊 監督作品  「日本の青空」 完成記念試写会

(良い映画を観た。)

・現在の日本国憲法制定には、日本の民間憲法制定研究団体「憲法研究会」が発表した「憲法草案要綱」が大きな影響を与えている。
「憲法草案要綱」1945年12月26日発表。GHQ と 日本政府に提出している。GHQはよく読み、政府はほとんど無視した。

「憲法研究会」のメンバー(憲法草案要綱に署名した7人)
鈴木安蔵(事務局長 憲法学者 41)
高野岩三郎(大原社会問題研究所長・後に、NHK初代会長・74)
杉森幸次郎(文芸評論家・元早稲田大学教授・64)
森戸辰夫(社会学者・元東大助教授・後文部大臣 56)
室伏高信(評論家・元朝日新聞記者 53)
岩淵辰雄(政治評論家・元讀賣新聞政治記者 53)
馬場恒吾(讀賣新聞社長 70)
・これに 大内兵衛 、間接的にハーバート・ノーマン、都留重人等が関わる。
「厳粛」で「緻密」な研究を重ねる。これだけの顔ぶれが良く集まったものだ。名前を見ただけで震えがきてしまうのだ。

・戦前のシーンも(良い意味で)重い。京都学連事件は最初に治安維持法が適用されたのだ。思い出す。
逸見重雄先生もそのお一人だった。40年以上も前になるが法政大学で授業を受けた。昔の事は、あまり話されなかったが、時々悲しそうな表情をされていた。「思想を裁いた事件だった。」と話されたのを覚えている。

*GHQメンバー
ホイットニー陸軍准将
ケーディス陸軍大佐
ベアテ・シロタ
ハッシー海軍中佐
ラウエル陸軍中佐

・日本政府との交渉の場でのスタッフのチームワークは、ああいう風であったのだろうと想像した。「アメリカ的管理能力、事務能力」とはああいうものであろう。いざとなると、絶対に「先送り」「あいまいさ」を許さないのだ。通訳、タイピスト、重厚なかまえだった。

・「日本人がアメリカを知っている以上に、我々(アメリカ人)は日本を知っている」という言葉があった。ちょっと飛躍するが、現在問題になっている「従軍慰安婦問題」でもアメリカは良く知っているのではないか。議会筋も聞き取りだけではなく、資料も揃えているように思われるのだ。日本でも「陸軍省副官通牒・軍慰安所従業婦等募集に関する件」などが発見されているのだ。

*日本政府メンバー
松本蒸治 (憲法問題調査委員会委員長・国務大臣・68)
吉田 茂 (幣原内閣・外務大臣・67)
佐藤達夫 (法制局第一部長・41)
白州次郎 (内閣終戦連絡事務局次長・44)

・1946年2月8日 政府案を提出。内容は“大日本帝国憲法”の「焼き直し版」だった。天皇主権の温存、基本的人権、民主主義の否認だった。2月13日、GHQは政府案を拒否した。ポツダム宣言の趣旨に反するからだった。

・ラウエル陸軍中佐 「ヤスゾウ・スズキの著書はアメリカの図書館にあった。すぐれた内容だ。」と言う内容の発言がった。しかし、日本政府メンバーで読んでいる人はいなかった。読むどころか、名前すら知らなかった。

・GHQと政府との交渉で、「軍隊の放棄」は問題にならなかった。すんなり日本政府は受け入れている。これは面白いと思った。「男女平等」を受け入れることに政府側が一番抵抗したと言うのも興味深い。

・民間での研究の方が、政府側採用の研究よりレヴェルが高かったということだ。政府側の研究は「皇国史観と天皇主権」の立場からの研究になっていたわけだ。国内で押し付けられても、世界では通用しなかったのだ。
似たようなことが形を変えて現在も起きているかもしれない。
政府が熱狂して国内で宣伝することは、案外世界では通用しないことが多いのかもしれない。

*大沢 豊 監督の挨拶
(メモ)
・安倍政権は、国民投票法案を今国会で通そうとしています。その先には憲法改悪があります。
安倍首相は、現行憲法はGHQの押し付けだ。60年も経過したのだから、自主憲法を作ろう、と言っています。
・本当にそうなのか、安倍さんの言葉は当たらないのではないか。映画を通してそれを見てみたい。皆さんで考えてもらいたい。その思いからこの映画を作りました。
・あまり政治に関心を持たない若者にもこの映画をみてもらいたいと思います。
憲法は押し付けではなく、第9条は世界に類例を見ない条文です。
・いざと言う時、憲法改悪ノーと言える多数派を形成できればありがたいです。
・しかし、説教がましい映画にはしていないつもりです。夫婦愛、現代の若者なども描かれています。


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