元「慰安婦」イ・ヨンスさんの話を聞く会。(主催・日朝協会)
2007年6月15日(金) 南大塚文化創造会館・午後6時・満席
*講演 「戦場の兵士のセクシュアリテイ」
講師 高柳美智子さん
(メモ)
・“従軍慰安婦”の歴史的な背景、土壌について先ず話します。
慰安婦にされた人は、8万人とも20万人とも言われています。主に、韓国の女性が(慰安婦に)され、中国、フィリッピン、オランダの方々も日本軍の慰み者にされました。
・何故、慰安所は設けられたのでしょうか。3つの理由が言われてきました。
①日本の中国侵略に伴い、強姦事件が多発した。強姦防止のため。
②日本軍は、危険な最前線におかれた。非人間的な生活への不満のはけ口のために作られた。
③性病の蔓延により兵力がそがれる。性病予防のため。
・しかし、結果的には性病の防止にはなりませんでした。強姦は、一般にありました。兵士は“農村に行けばただでできるぞ”と言っていたのです。
・「慰安所」は(戦後)長い間隠されていました。
1981年、金学順(キム・ハクジュン)さんが初めて「元慰安婦」として名乗りをあげ明らかになりました。
・慰安所に通った兵士達は、(強姦ともいえる)そのようなことが何故出来たのでしょうか。
「慰安所の前に立って順番を待つ兵士たち」という写真が残っています。ある新聞に載ったものです。その中の兵士の言葉があります。
女性国際戦犯法廷での兵士(鈴木良雄さん)の証言もあります。それによると、
「(慰安婦)は、お金儲けのためやっているのだ」と思っていた。
「男として生まれた以上、一通り女遊びもやっておこう」と思った、とあります。
(罪の意識を持っていません)
・(当時)日本は、公娼制度のある国でした。お金で女を買える、売春を公認している国でした。女の性を慰みものにできる、娼婦として扱う、そのような国でした。
一方“良妻賢母”の教育が行なわれました。貞操こそ女の値打ち、犯されそうになったら舌を噛み切って死になさい、処女こそ値打ち、あなた方は“娼婦と違うのだ”と教えられました。
家制度を守る妻、女、とお金で体を売る女、と分けられました。
・慰安婦問題を考える時、二つの視点が大切と考えます。
一つは、歴史認識の問題です。
第2次世界大戦で、日本は加害者ではない。あれは仕掛けられた戦争だった、という情報が溢れています。(省略)
私は、1931年生まれで現在75歳です。
戦前の教育は、歴代124人の天皇を全部暗唱させられました。それが分らない者は日本人ではないと言われ、つっかえたりすると、立たされました。宮城遥拝を行なわせられ、日本は神の国である、と教えられ私達はそれを信じました。
敗戦の時、14歳でした。現在の中学2年生です。
天皇は生き神様でした。万世一系の生き神様、世界でたった一つの神さまの国と信じていました。
8月15日に、初めて神様の声を聞きました。みっともない声でした。百年の恋もいっぺんに冷めました。神様ではないと分りました。
次の日から民主主義だ、となりました。オカシイト思ったのですが全部変わったのです。墨塗りの教科書は言われるままに塗りました。国語は全て墨をぬりました。教師は誰も謝りませんでした。最近東京でクラス会がありました。先生に「あのときどう思われていたのですか?」と聞きたかったのですが、聞けませんでした。14歳の時も変だと思っていたのです。でも聞けませんでした。
日本国憲法が作られました。墨で消されたところを何で埋めるべきだったのかと、考えるようになり、それが自分の仕事だと思いました。それが歴史認識だと考えます。正しい歴史認識を持たないまま慰安婦問題に突き当たっていると思います。
第二に、日本の性の後進性です。戦場における兵士と慰安婦との関係は現代につながっています。
日本ほどポルノ産業の発達している国はありません。大人の世界にも青少年の世界にも性産業が蔓延しています。なにもかも一緒くたに並んでいます。
私は、永年性教育に取り組んできました。(ポルノ産業は発達しているが)日本は性教育では後進国です。
1992年、月経について初めて教科書に取り入れられました。精子についても取り組めるようになりました。
2002年、これが不適格教科書になったのです。山谷えり子、という代議士が小泉純一郎総理大臣に質問しました。テレビでも放映され有名になりました。(私ー科学性のひとかけらも無い恥ずかしい内容だった!)
それ以降、学校では受精について説明してはいけない。性行為について触れてはいけない、となりました。
養護学校では、人形を使って授業を行なっていたのですが、それを国会で「セックス人形!」と言い放ったのです。
・性は、自然の性であり、私とあなたの素敵な触れ合いであり、大事な行為です。性は、人権です。
しかし、日本は性教育では教科書から撤退しました。
・「心の距離が体の距離」。このテーマは“私とあなた”の問題です。
“冬のソナタ”“愛の流刑地”―これらの流行からも見えてきます。
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Comments
上記の内容で、「金学順」さんのカミングアウトの年を1981年としていますが、1991年の誤りです。
Posted by: 南雲和夫(真の本物) | September 27, 2007 at 12:55 AM