講演・「都議選をめぐる情勢と3月都議会の論戦」(曽根はじめ 日本共産党都議会議員・都議団政調委員長) を聞く。
2009年4月10日(金)・サンパール荒川・午後6時30分・参加者 200人超超満員
「総選挙、都議選勝利/企業・団体献金をなくし、暮らしを守るまともな政治の実現を/
都政と党を語る決起集会」
主催: 荒川区日本共産党後援会/日本共産党荒川地区委員会
*曽根 はじめ 日本共産党都議会議員(都議団政調会長)の講演
演題: 「都議選をめぐる情勢と3月都議会の論戦」
(レジュメとメモ、記憶)
○はじめに・・政党の存在意義が試される情勢と都の予算
・不況の下、都民の雇用・暮らしの破壊がすすんでいます。それにどう立ち向かうか、その政党の存在意義が問われています。
・石原都知事は、「構造改革」を国より早く手がけてきました。「構造改革」は破綻し、都民の怒りをかっています。政党は、それにどう答えたでしょうか。
(1)福祉・医療・教育を全国最低にした石原・オール与党
①福祉を全国2位から44位に転落させました。
・石原都知事は、福祉を「ぜいたく」よばわりしました。資料を見てください。民生費・老人福祉費の全国の比較表です。金額は、都は1965億円と全国1です。しかし、全予算の中で占める比率で見ますと、2,85%で、全国47位です。ある事情から17位の時もありました。(障害者福祉年金)これを実施していました。これを入れると17位でした。これは打ち切りになります。それで、47位です。
・99年に都知事に当選して、石原さんは「財政危機」を言い、「財政再建」を言い、福祉10事業など740億円をカットしました。シルバーパス、マルフク、等を廃止しました。
・99年2位だった都の民生費は、06年度全国44位(普通会計決算)になりました。
②「年寄りは金持ち」論で高齢者福祉を狙い撃ち
・高齢福祉費は、全国2位から47位へ落ちました。
・渋川で老人施設が焼け、悲劇が起きました。福祉切捨てのしわ寄せは、老人へ押し付けられています。
特養ホームが不足しています。公立の特養ホーム、施設は満杯になっています。
生活保護の方だったんですが住所は区内にあるが、私立の案内に頼って渋川の施設を利用していたことも明らかになりました。
・「無届け老人施設」は、分かっているだけで都内に103箇所あります。「貧困ビジネス」です。
これに役所が協力しているようなものです。寝たきりのお年寄りに、(一人当たり)生活保護費、住宅、介護費、他で40数万円必要です。業者は、これを自分のものにしています。
基準も何も無い施設です。世田谷のある施設を調査しました。4LDKの部屋で10人を預かっていました。一人2畳のスペースをカーテンで仕切ってあるだけです。電灯は部屋に一つだけでした。窓の無い人がいます。24時間、ここで過ごします。経営者とヘルパーの会社が同じでした。ぼろ儲けをしています。
荒川区では、都外の施設に37人の方々を送っています。
介護に「自己責任論」、「応益負担方式」のやり方を持ち込んだ結果です。
業者の中には、真面目な方もいます。しかし、真面目な施設は成り立たたない、という実態もあります。
*共産党は、特養ホーム用地費はじめ支援強化、介護負担軽減、75歳以上医療費無料化を主張しています。
日の出町では、すでに実施していることです。
③福祉・医療版「構造改革」・・・矛盾ふきだし"手直しも”
・認証保育所の偽装登録・突然の閉園ーーー構造欠陥で"規制強化”へ
民間企業へ補助金を出して、保育園を運営させる、このやり方は以前は無かったことです。
荒川区の「ジャングル保育園」、他区ですが「ムック(保育園)」では、保育士が偽装登録されていました。
「ハッピー保育園」は、27園閉鎖する、と発表しました。
構造的欠陥があります。強い批判を浴びました。
石原都政は、かつて「認証保育所は中心的保育園」と言っていましたが、今は言わなくなりました。
代わって「認証保育所と認可保育所は、車の両輪」と言うようになりました。
・"墨東の悲劇”受け、"医師冷遇”から医師確保に「改革」を手直し
患者さんたらい回しの問題では、小竹都議が追求しました。医師不足解消、医師の待遇改善がどうしても必要です。
小児病院の廃止は許すことはできません。3,000人の子供を取り上げた病院をつぶすといっています。
3つしか小児科医院は残らなくなります。多くの都民が反対しています。デモが都議会へつめています。
民主党も反対に回りました。しかし、厚生委員会で、6対7で採択されてしまいました。
しかし、反対の世論は盛り上がっています。
*都議選へ向けて、共産党は「小児病院存続」「周参期医療」、「医師・看護士確保」「認可保育所増設」を訴えます。
④全国最悪だらけの東京の教育
・(石原都政は)少人数学級を、言葉では言いながら実施は拒否しています。30人学級の実現は「オール与党」の方々は、他県では賛成しています。東京では反対しています。千葉県の自民党の県議の方の話ですが、「東京は、まだ40人学級ですか?チバでは、現在35人学級です。25人学級を目指しています」。こう話しておられました。
・学力テスト、学区自由化 - 競争主義を先導しています。
・「日の丸・君が代」の強制、教育内容への政治介入、教職員の監視・抑圧ーさらに強めています。
最近、東京高裁で、「養護学校での性教育」問題で(一部都議の行為と教育委員会のやり方は)違憲であると判決がでました。都のやり方は、政府による教育の支配へ行き着く問題だと思います。
*日本共産党は、08年度予算からの減額分133億円で、30人学級をスタートさせよう、と要求しています。
(2)オリンピックを口実にした浪費的公共事業を礼賛
①オリンピック招待事業の浪費と癒着
・都の(オリンピックに関する委託事業の)9割近くが「電通」へ流れています。招致補助分も7割が「電通」です。
オリンピック招致運動で、大阪は50億円で失敗した。東京は(成功させるため)150億円を使う、そのようにも言われています。
4月14日からIOC委員会が来日します。歓迎の幟が商店街へ掛けられています。このポスター、コマーシャル、全て都の予算から出ます。その85%が「電通」へ発注されています。随意契約です。
開催が決定されたら、今の10倍からの予算が立てられ使われます。企業は、まる儲けです。
電通の現会長は、30数年前(1975年)、石原さんが(当時の美濃部都知事に対抗して)知事選へ立候補した時、石原候補の応援団でした。その頃からの付き合いです。
・世論調査で、東京都民の70%がオリンピック招致に賛成している、と発表されました。
この調査は、ヤフーに委託して行われたものです。インターネットでの調査なそうです。1000人の調査です。
(正確といえるでしょうか?)。60歳代、70歳代(比較的インターネットから離れている)、方々の意思も入っているのでしょうか。カットされているのではありませんか?
ヤフーは、(オリンピック招致)協力会社になっています。その会社へ委託し、その会社が調査したものです。
(客観的調査といえるでしょうか?)
②9兆円の浪費・半分は「3環状道路」へ
・「10年後の東京」の随所に「3環状道路効果」
(石原都知事)は「東京の街を立派にしたい」と言います。そのために、「高速道路」「空港」「港」の建設、整備を言います。3環状道路の必要、を言います。
(都民の暮らしを立派にしてこそ、立派な街だ!と言いたい。都知事には、それが出来ていません。)
「東京の10年後」=これをデザインした方は、建築家の安藤忠雄さんです。安藤さんは、今、招致活動をしている東京オリンピックの建物他も、委託されデザインしています。
(オリンピックを理由にして、諸々の道路工事を一挙に進めようとしています。)
・「外環道路」は1メートル1億円。
圏央道の工事を強行し、高尾山へトンネルを掘りました。
八王子城の湧き水が出なくなった。水枯れがおきた。滝が止まった。そのようなことが起きています。
八王子市長が業者を呼んで「トンネルのせいではないか?」と聴取しています。
その道路は、1m1億円です。130メートル分で、30人学級は実現できます。740メートル分で福祉予算をまかなえます。
*オリンピック基金は4千億円あります。浪費の見直しも必要です。溜め込み財源もあります。これを都民の生活、福祉に使うべきです。
800億円あれば、75歳以上の老人医療無料化を実現できるのです。(拍手)
(3)トップダウンと税金の私物化に追随する感覚麻痺
(新銀行東京の問題です。)
①新銀行破たんの責任をなすりつけ、3度目の税金投入の道
・新銀行東京にかんする「調査報告書」は、いわば"お友達”に頼んで作ってもらったとでもいいたくなるようなものでした。最初から知事と都幹部の責任を不問にしていました。
・都は「中小企業支援」の融資制度を作る。条例を作る、と言ってきました。都下の信金、銀行を通じて中小企業へ融資を行うという制度です。しかし、よく調べ、聞き取りを行ってみたら、破綻している新銀行東京へも都からの融資を行えるようになっていました。
都議会での追求に対して、産業労働局長は「そういうつもりは無いが、曽根議員のご指摘のようなことが無いとは言えない。」と答えています。
都知事の裁量で、歯止め無く、乱脈融資の不良債権を肩代わりできる条例の仕組みでした。
・「慎重に検討」と言いながら民主党は賛成にまわりました。自民、公明は手放しで礼賛しています。
*新銀行東京は、都民への被害を抑えるためにも早期破たん処理を行うべきです。都知事とその側近は退職金を返上せよ!と訴えます。
②築地市場の豊洲移転問題、三宅島バイクオートレース問題など「オール与党」は知事追随になっています。
・豊洲では新事実も明らかになっています。--「有楽町層」に新たな破壊箇所があり、深部に汚染拡大の疑いがあることです。
*築地市場の現地再整備と仲卸等中小業者を守ることを主張します。
③「オール与党」自身が税金の無駄使いを行っています。--海外視察、政調費など。
・この間31人の都議が「海外視察」を行い、一人平均189万円を使っています。行き先の多くが観光地になっています。
・視察の報告書に学術論文の盗用も行われていました。これは、新聞、テレビでも報道されました。
*都知事の無駄使いをオール与党は、批判できないのです。
(4)悪政追求と要求実現での党都議団の奮闘
①繰り返し提案で、子供医療費無料化、学校耐震助成の実現、を勝ち取る。
②雇用・失業者対策での幅広い成果
・50万人の公的雇用
・失業者、ネットカフェ難民相談窓口(休日・夜間も)
・都営住宅臨時提供・特別就職面接会・都臨時職員募集と賃金改善
(公明党は「失業者への都営住宅提供は困難」と攻撃していた。しかし、実現した。)
③今期18回の政策条例を出し、14年目の(予算)組み替え提案を行いました。
(拍手)
(会場からの質問)
*男性(60歳位)
新聞で読んだのですが、石原都知事が集会で「(認証保育園問題で)共産党のバカだけが反対している。」と発言していました。怒りを覚えます。バカとはどういう事なのでしょうか?
*曽根都議会議員の答え
石原都知事の粗暴な発言はよくあります。「バカ」とか乱暴なことを言うときは、追い詰められている時です。いつもそうです。
続く


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