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December 2016

December 31, 2016

講演:「今の中国をどう見るか 『中国脅威論』を前にして」(大西広慶応大学教授) を聞く。

2016年11月22日(火)
(案内ビラ)
★慶応義塾大学 大西教授を迎えて 日中友好協会荒川支部 学習会★
◎今の中国をどう見るか 「中国脅威論」を前にして◎
・再び戦争をおこさせないために、主張すべきは主張し中国を理解することが必要と中国百科検定の普及に努めています。
*日時: 11月22日(火) 18:30 より 21:00
*場所: アクト21 3階第1会議室
◎講師: 大西 広
(講師のプロフィール)
・1986年 京都府生まれ。京都大学大学院経済学研究科教授を経て2014年4月より慶応義塾大学経済学部教授。
・日本中国友好協会常任理事、北東アジア学会副会長、日本現代中国学会常任理事。
日中友好協会では中国百科検定委員長。都連常任理事。
・主要著書に、『マルクス経済学』(慶応義塾大学出版会)
『資本主義以前の「社会主義」と資本主義後の社会主義』(大月書店、1992年)
『中国に主張すべきは何か』(かもがわ出版、2012年)
『チベット問題とは何か―現場からの中国少数民族問題』(かもがわ出版)他多数。
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ーーー超満席ーー

(講演ー配られた資料を写す=一部)
●中国に主張すべきは何か
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また、(中国の)外交や軍の行動にも批判しなければならないことが多い。
例えば、去年、世界の指導者を広島・長崎に訪問してもらおうと日本がしたことに中国が反対した。
1945年のアメリカの原爆投下に抗議した中国指導部としては考えられない対応である。
また、そもそも空母を建造したり、アフリカにお金をばらまくような外交姿勢の基本にも批判は及ばなければならない。
・・・・・・・・
しかし、その上で、本稿でのべたいのは、
批判は絶対に不可欠であるが、何を批判し何を良しとするか、もっと言うと、「どのように批判するか」という問題である。
・・・・・・・
中国は最初から「悪の帝国」なのではなく、1949年の新中国成立の前後は非常に素晴らしい外交を行っていた。
帝国主義の「第一世界」ともソ連圏の「第二世界」とも異なる「第三世界」の一員として自覚し、ネルー、スカルノ、チトー、エンクルマなどと共に周恩来は非同盟諸国運動の中心に座っていた。
また前述のアメリカの原爆投下への非難は「日本の兵士も国民も戦争の犠牲者」との考え方を明示して行われた。
有名な撫順戦犯管理所での日本人BC級戦犯に対する人道主義的対応とほぼ全員への恩赦も人々を感動させている。
ので、この時期の中国外交はいわば「中国は良い国だ」と思ってくれる人々を如何に海外で作るかに焦点が合わされていて、これは「人道外交」や「人民外交」といった言葉で表現されていた。
・・・・・・・
今でも、
・・・・・・・
ともかく「国と国の交流は人民の交流が基本」との以前の立場が表現されている。
何の権力も持たない「人民」こそが重要で、彼らにどのように思われるかが大事との考えで外交が組み立てられていたのである。
(なるほど!)
したがって、わたしはここで申したい。
そうした初心に(中国は)帰ってほしい。
そうすれば我々はどれくらい活動しやすくなるか。
(!!!)
というより、そうした批判 こそが実は最も厳しい批判なのではないか。
われわれは現在の中国のいろいろな問題を批判しなければならないが、その基本はこのような姿勢からのものでなければならないのではないか、ということである。
(なるほど!)
これが第一の論点である。

ただし、それでも、この中国への批判は、軍事を含む「外交」に関するものと「内政」に関するものとが異なっていることも知らなければならない。
これは日中友好協会が過去に被った毛沢東主義の干渉と関わっている。
・・・・・・
・・・・・・
つまり、これから先方からの日本内政への干渉を拒否すると同時に、こちらからも先方に内政干渉すべきでないとの原則である。
わたし個人は、いずれこの原則も緩められるべきであると考えるが、その前提とならなければならない事柄は多い。
・・・・・・
・・・・・・
ちなみに、この毛沢東主義の反省から中国政府はその後、外交の基本に「内政不干渉」の原則を確立し、したがって(アメリカ国内の人権問題を唯一の例外として)どの国の内政の良しあしも論じていない。
アメリカや日本の世論は諸外国の政治をいちいち評価し、それを論じ、時には爆撃で体制変換を良しとしているが、そうした態度は我々はとれない。

■BRICSは一種の後発帝国主義同盟
以上の趣旨から、まずは中国の外交のあり方に注目して論じると、現在のそれは残念ながら一種の「後発帝国主義」としての性格があると主張せざるを得ない。
・・・・・
・・・・・
今や中国は先進国から工業製品を購入する一次産品輸出国ではなく、典型的な工業国家となっている。
過去において先進諸国が途上国との間で持っていた関係とまったく同じ関係を持つに至っており、つまり過去の「帝国主義」と同じ構造を有しているのである。
さらに重要なことは、ブラジルは南米諸国に対して、南アフリカはアフリカ諸国に対して類似の関係を持つに至っており、この意味で世界経済上、類似の構造を有しているということである。
・・・・
(インド、ロシアは違いがある)BRICSの間にはある程度の不揃いがある。
が、全体として「世界資本主義の不均等発展」の法則により「新興国」となったBRICSは、マルクス主義的には「後発帝国主義」となり、その共通の利害から現在の先進国同盟=「先発帝国主義同盟」との対抗を強めていることになる。
戦争になるとは限らないが、1次2次の大戦と同じ構図が成立しているのである。

こうして、現在の中国も、ある種、過去の日本と非常によく似た状況にある。
これが再度の戦争に結びつくとは思えないが、「先発工業国家」と「後発工業国家」が国際経済上異なる利害を持つことは違いがない。
ので、この状況を見据えたうえで、適切な批判をすることが日本の平和勢力に求められている。

もちろん、この際、日本の過去の悪行は不問にふしたままで、現在の中国を批判することはできない。
この意味でも、我々は過去の日本の悪行を正直に認めることが前提になる。
この前提のない中国批判は説得力をもたないからである。

■しかし、同時に悪意ある中国批判にも警戒を
しかし、同時に悪意ある中国批判にも警戒をしなければならない。
・・・・・・
・・・・・・中国に対する日本国民の悪印象は日本の民主勢力にとってのダメージになるから、日本の支配者はあらゆる手段で「悪宣伝」を行っている。
・・・・・・・・・・
日本の支配勢力は事実であろうとなかろうと、ともかく「反中」のキャンペーンを貼ることになる。
マスコミの報道がコントロ-ルされていることは間違いないことなので、我々はそれを十分に警戒し、事実と事実でないものとの区別を正確に行わなければならない。
・・・・・・
・・・・・・
実際、マスコミ情報のバイアスはどんなものか、現在、焦点となりつつある南沙諸島で述べると次のようになる。
この問題で、たとえば、中国だけでなくベトナムやフィリッピンも埋め立てていること、最大の島に最大の軍事力を展開しているのは台湾であること、それに対して中国は今のところ一切軍事力は展開していないこと、他方のフィリッピンは軍隊が展開していること、「航行の自由」で艦隊を派遣したアメリカはその「航行の自由」を定めた国連海洋法条約の締結を拒否していること、「牛の舌」とか「九段線」などと呼ばれるものは元々日本が引いたものであることなどが殆ど報じられていない。
こんな大事なことが意図的に報道されていないのである。

南沙最大の島に台湾の支配が及んでいるという問題は、先に馬英九総裁が南沙に上陸したことによって少し報道されるに至っているが、実は、この事実が持っている意味は大きい。
(フム、フム)
というのは、台湾によるこの支配の淵源は1930年代の日本による南沙、西沙の占領と不可分に関わっているからである。
当時、1930年代は台湾は日本の一部となっていたから、日本はその一部として南沙・西沙を組み込み、もっと具体的に言うと台湾南部の大都市高雄市の一部として南沙、西沙をを編入している。
いわば小笠原諸島が東京都に編入されているのと同じである。
そして、その延長で台湾は南沙諸島最大の島の実効支配を続けられているのである。
国際条約としても1951年に日本と台湾が締結した日華平和条約締結があり、表現に曖昧なところがあるものの(これ自身も問題ではあるが)、日本政府はこの諸島の帰属を台湾に認めたような格好となっている。
ということは、何と日本政府はこの島々の台湾による領有を批判できないのである。
あるいは、もっと言って、中国の国連代表権が北京政府にあると認定し、かつまた「一つの中国」を認める日本は、この諸島の大陸中国による「領有」にも文句がつけられないはずなのである。
(ウ~ム、なるほど。)
実際には、南沙を巡る問題にはまだまだ様々な論点が関わる。
たとえば、台湾政府も北京政府も南沙・西沙は古来から中国の領土であったと主張している。
1930年代からの日本による支配を根拠としているわけではない。
そして、こうした過去の歴史の問題ではなく、現在の紛争解決にとって何が現実的な方法かといった問題などもある。
が、すくなくとも、日本の報道だけで判断してはならないことだけは確認されたい。

■中国の少数民族問題について
(先生の専門分野、複雑な中国の民族問題を緻密に論じている)
・・・・・・
・・・・・・
ところで、こうした中国の「政治システム」の良さが「ソビエト式民主主義」の考え方から波及していることも知って置きたい。
この政治システムを我々は勝手に日本やアメリカより数段劣ったものだと想像しているが、そうではない。
各級人民代表大会の直前に開催され、また常設の期間を持つ「政治協商会議」は、中華人民共和国を構成する民主党派・人士の統一戦線として位置付けられているが、この淵源は階級ごとに代表を送り込むという「ソビエト式民主主義」にある。
というのは、労働者代表、農民代表、小商工業者代表、知識人代表、兵士代表とともに、各少数民族代表なども参加するこの仕組みは全員一致制を基本とするので、そこでは「少数」であることがハンディとならない。
そして、このためにアイヌ人規模以下の民族であってもその代表権を維持できているのである。
(下図参照=略)
中国の政治システム形成の論理は「西側民主主義」を越えるものが含まれているのである。

なお、「日本には少数民族問題がない」との誤解を解くために、世界の民族理論からすれば沖縄のウチナンチュウも民族と認定されうることを付言しておきたい。
・・・・・・・
(全文よむべし!)

■鄧小平は中国をどう発展させ、どう堕落させたか
(実に面白いが、長くて、略)
(全文よむべし!)

■中国経済について
・・・・・・・・
日本人が如何に「嫌中」であっても、その日本人が生きていくためには中国経済の健全な発展がどうしても不可欠なのである。
・・・・・・・・
それはそれとして、現在進行している中国経済の減速をどう考えるかは一つのテーマで、私はこれを簡単に「高成長から中成長への転換」だと説明している。
ポイントは全ての諸国が必ず高成長を経験することができるが、それは無限に続くことはなく、いずれ中成長→低成長へと転換していくということで、中国の場合は現在がその中成長への転換だということになる。
・・・・・・・・
・・・・・・・・
この研究の一環として研究している「マルクス派最適成長モデル」(グラフ=略)を使ってこの間、中国経済の長期予測を行ったが、その結果は中国経済も2033年前後にはゼロ成長となるというものであった。
これは、日本経済が1990年前後にゼロ成長となったこととの比較で言うと、およそ40年遅れで日本経済をフォローしていることになる。

そして、もしそうすれば、現在の中国は1970年代中盤の日本ということとなり、その時期が日本における高成長から中成長への転換点だったことを想起させる。
我々の世代以上の日本人はハイパーインフレが起こり、トイレット・ペーパーに限らず様々なモノが買占め、売り惜しみされた当時の混乱を知っているが、それに比べれば中国の今回の株価下落などは可愛いものである。

ともかく、このような長期トレンドの一部として現在の状況を捉えると、現在7%弱となっているGDP成長率が2033年前後にはゼロ付近になるということだから、潜在成長率は年率ほぼ0.35%づつ低下中ということになる。
つまり、成長率は6%台から5%台に落ちる。
そして、そうすると中国の経済構造は相当にかわらなければならなくなる。

たとえば、そのひとつに地方政府の財源問題がある。
現在、地方政府財政においては「特別会計収入」が税収および国家補助といった一般会計予算収入と肩を並べる程度に大きくなっているが、その「特別会計収入」の殆どは土地使用権譲渡収入という異常な収入構造となっている(グラフ=略)。
これは、どんどん開発区が拡張される過程、商業立地が進む過程では可能であっても、高成長から中成長への転換ですぐに破綻しかねない。
このため、今後急増する社会保障財源などの確保のためには新たな税収確保がどうしても必要となる。

誰から税金を取るかが今後の中国経済にとって非情に重要なテーマとしてあるということになる。
(*なるほど!どこから税金をとるかですね。)

■中国でも闘われている階級闘争

この趣旨からすると当然、問題となるのは所得税改革である。
中国の所得税制もちゃんと累進制になっているが、その最高税率は日本のそれよりも5%ほども低いなど決定的に不十分である。
大金持ちがこれだけ幅を利かすようになった現状の改善にはどうしても所得税制における累進性の強化は不可欠である。
(・なるほど)
また、この問題よりさらに直接的なのは相続税がまだ導入されていないという問題である。
もう少し厳密に言うと、中国でも2004年には導入の提案があったが、それから12年経っても実現をみていない。
ということは、共産党の指導部内でも合意が形成できていないということになるが、では誰がそれに反対しているかとなるとそれは「金持ち」ないしその代弁者ということになろう。
中国共産党も江沢民時代になって私企業家が入党できるようになり、彼らの言論空間が拡大している。
(・ウ~ム!)
その一端を私も読んだことがあるが、彼らいわく「相続税とは死後にも税金を取る最悪の税制」なのだそうだ。
カール・マルクスは「相続の廃止」をスローガンに掲げた。
しかし、今や中国共産党は「相続税の導入」さえ内部で合意できなくなっているのである。
(・ウ~ム)
・・・・・・・・
・・・・・・・・
(何故、中国には相続税がないか、なかったか)-略
・・・・・・・・
・・・・・・・・
しかし、今まで相続税が無かったことの原因はともかく、今は絶対に導入しなければならない。
そして、私の中国人の知人たち=マルクス経済学仲間たちは一生懸命、その導入のために闘っている。
もちろん、多くの民衆もそれを求めている。
簡単に言うと、今、この争点で階級闘争が闘われているのである。
中国は一枚岩ではない。
大金持ち=資本家階級と庶民=労働者・農民は異なる利害関係を持ち、よって互いに対立している。
日本を含む資本主義国とまったく同様、階級闘争を必要とする資本主義国家なのである。
(!!う~む!)

■習近平の腐敗撲滅運動と「社会主義」

「虎も蠅もたたく」としている現在の腐敗撲滅運動は良く知られているが、実は、これも一種の「階級闘争」ということができる。
腐敗撲滅運動で困るのは、金持ち=資本家階級と彼らと癒着した官僚たちでしかないからである。
(なるほど)
したがって、私はこの闘いはいずれ単なる腐敗撲滅を越えてそうした金権階級の政治的影響力の排除に向かうと考えている。
というか、先の相続税問題を見ても、中国いくべき方向を邪魔しているのは彼等であり(逆に言うと成長が社会の
第一義的課題であった時には彼らは逆に推進者であった)、彼らの政治的影響力の排除なしには新たな税源確保もその他の課題も進めることができないからである。
(ウ~ム)
また、この腐敗撲滅運動のひとつのターゲットになっているのが鉄道や石油、軍といった「国家独占」セクターであることにも注目されたい。
中国のマルクス主義経済学者もこの点は誤解しているが、「新自由主義」と闘うために国有企業を守るのが民衆の利益ではない。
今や鉄道や石油や軍需企業などの「大独占」は国家との癒着を批判されるべき対象であり、我々資本主義国の国民はそのような闘いを繰り広げてきた。
(電力企業や原発製造企業との闘いは今も正念場である)。
ので、この癒着を解消させなければならず、そのための重要な闘いが今、中国では腐敗撲滅闘争という形で展開されているのである。

したがって、以上、縷々述べてきたことから自然に帰結される重要な視点は、
①現在の中国は「資本主義」であること、
②かなり発達した「国家独占資本主義」の段階にあること、
③その中で各種の「階級闘争」が繰り返されていること、であろう。

私が「マルクス経済学者」として 名を売った(拍手!) 最初の仕事は、旧ソ連・東欧が「社会主義」ではなく国家主導の初期的資本主義(「国家資本主義」)であったと論じた書物(『資本主義以前の「社会主義」と資本主義以後の社会主義』大月書店、1992年)の出版であった。

この趣旨からは一度も中国も「社会主義」ではなかったが、もちろん、其れだから現在もなお「社会主義」ではない。
中国は自身を「中国の特色を持つ社会主義」としているが、特に意味のない「中国の特色を持つ・・・・」との修飾語を除き、「社会主義」の根拠として述べられているものにも十分な説得力はない。
そもそも、中国が現在の体制を「社会主義」と主張する根拠は年代を経て少なくなってきている。
具体的には
・1978年以前
計画経済、公有制体制、政治における共産党の指導性

・1978年以降
公有制主体、政治における共産党の指導性

・国有企業の株式会社化以降
国家が51%以上の議決権を持つ国有企業主体の経済、
政治における共産党の指導性

・現在
株式の過半を占めなくとも国家ないし国家セクターが最大株主となっている企業が主体の経済、
政治における共産党の指導性
となっている。

が、このうち「政治における共産党の指導性」は事実としても、経済システムがどうであるかが体制識別の基準である。
その意味では結局、「公有制主体」なるものの実態こそが問われなければならないのであって、それは前述のように「国家独占」というべき否定的なものであったり、あるいは実際上、国民経済に占める比率もかなり低くなっているというのが重要である。
中国政府は自身を「社会主義」と強弁しなければならないので、この「公有制」の比率を必死で大きく数えようとするが、今やすべてが株式会社と化し、それも株式の過半が非公有セクターによって保有されているものまでカウントしなければ「公有制主体」と言えなくなっている。
これら「国有企業」の実態を見ても利潤追求の「資本主義企業」と何らかわりがない。
私は中国の学者たちを相手にこのことを説明するとき、このように言っている。
「中国には労働者階級がいる。
資本家階級もいる。
これは資本主義だ」と。
これで説明は基本的に尽きている。

マルクス経済学者として強調しておきたいことは、すべての諸国は
原始共産制→奴隷制→農奴制→資本制を通じて社会主義に向かうということであって、その意味で日本より40年遅れで進んでいる中国の社会経済システムが「社会主義」であるはずがないということである。
が、それは悪いことではなく、諸国の発展段階が異なるのは当然のことであり、遅れた諸国が国家主導の資本主義建設をしているのは特殊なことではない。
その意味で、毛時代の中国も鄧小平以降の中国も基本的には為すべきことを行って現在に至り、そして現在、金権階級との闘いを習近平指導部が行っているのである。
これは歴史の法則性にまったく適っており、その意味で次の社会を切り開く闘いが政府によってなされていることになる。
日本共産党は現在の中国を「社会主義を目指す国」と呼んでいるが、
その「社会主義を目指す」との趣旨はここにある。
(終)
ー拍手ー
ーーーーーーーーーーーーーー
【参加者からの質問と先生の応え】
★質問(男性ー80歳代)
(メモ)
・中国革命は1949年だった。
すごいことで、素晴らしい国ができると思った。
紆余曲折はあったが、世界第2位の経済大国になった、ということで感動することもある。
政治とか民主ということでは、官僚支配とか共産党1党独裁と言われる、この点、中国の選挙制度とかはどのようになっているのでしょうか。

◎大西先生の答え
(メモ)
・選挙は間接選挙が中心です。
居民委員会は直接選挙です。
人民代表は間接選挙です。
日本で行ったら、労働組合ー全国組織のー役員選挙と似ています。
出されたリストを選ぶ、それでコントロールされる。
改革が必要で、色々な試みは行われています。
・共産党一党独裁のことですが、中国には、形式的には9つの民主党派があります。
ベトナムは、2つあったが、共産党と合併した。
中国では、9つの政党があるが共産党は別格ですね。

★質問(男性ー70歳代)
(メモ)
・先生は、中国は資本主義国家だと言いました。
しかし、共産党が政権を握っているのだから、社会主義を目指す国だ。
不破哲三さんは、管制高地ー軍事用語のーを握っている、と言っていますね。
そこのところの矛盾と云うか、どのように社会主義を目指すのか。

・中国の年金、医療制度はどの様になっているのでしょうか。

◎先生の応え
(メモ)
・民主主義の問題でもあります。
中国で、大民主が復活し、国民の自由意志のもとで、経済発展が続く、経済は国民本位ー金持ちのためではなく―に運営される、そのようになれば、共産党が管制高地を握っている、と言えるでしょう。

・(経済システムについては、先の資料の通り)
中国が現在の体制を「社会主義」と主張する根拠は、
1978年以前とそれ以降、そして現在では、違ってきています。
やはり、私は「資本主義の国」だと思います。
(決して、それは悪いことーばかりーではないー資料)

・医療、年金、社会保障の制度ですが、
従来の中国の考え方と制度は、
農民は生産手段ー土地ーを持っているのだから、それでやっていける。
労働者は、経営者が責任を持って、医療・年金、教育他を保障する。
だから、例えば北京大学では、独自に学校、病院、を持っていて、職員・労働者の生活を保障している。
企業も大体同じでした。
ただ、そこを止めると他では通用しない。
社会保障というのは、全般的・全国的なものですね。
(農村戸籍ー出稼ぎ問題ー不動産問題→複雑にからみあっている)
問題は認識されていて、
現在、政府の下で改革が進められています。


 

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December 19, 2016

荒川区日本共産党後援会・2016年度総会・「第27回党大会決議案」・「都議選候補・相馬けんいち現区議決定」・を聞く。

2016年12月13日(火)
(案内)
総会で、安倍自公政権とその補完勢力に、野党と市民の共闘が対決するという日本の政治に新しい時代が始まったこの1年間の荒川でのたたかいをふりかえり、私たち後援会のはたしてきた役割に確信を深めたいと思います。
そして、これからのたたかいに必要な改善方向もみんなで考え、来年(6月)の都議選、来るべき総選挙の勝利に向けて決意を固め合いましょう。

★都議選必勝!統一戦線強化へ!
いっそう大きく豊かな後援会を★
【荒川区日本共産党後援会・2016年度総会】
・期日: 2016年12月13 日(火)
・場所: サンパール荒川
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さっそく 行って 見よう!
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(満席)
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◎野口 淳 会長 挨拶
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(資料)より
●荒川区長選挙(11月6日投票、7日開票)の結果について。

*もぎ正道(無所属・共産推薦)  
  得票 12,148 (24,65%)
 (前回) 11,619 (23,49%)-吉田喜一候補

当・西川太一郎(無所属・自民、公明、民進推薦)
  得票 37,126 (75,34%)
 (前回) 37,844 (76,50%)

◎ご支援ありがとうございました◎
    茂木 正道

スタートが大変おくれましたが「明るい革新区政をつくる会」や党後援会のみなさんの献身的なご支援で選挙をたたかうことができました。
本当にありがとうございました。
前回得票を上回ったのは、現区政への批判と私の公約への支持、日本共産党への期待が寄せられたことだと思います。
(拍手)
子どもの貧困対策、高齢者を守る対策、福祉・防災の街づくりなど具体的な公約を訴えるなかで、日増しに手振りの反応が増えたことを感じました。
今回、投票所に行かなかった方々にも私の訴えは伝わり、次の選挙につなげられたのではないかと思います。
私が掲げた公約実現へ、みなさんとともに運動を進めて行きたいと思っております。
(拍手)
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【活動報告】=高月昭 事務局長
(一部)
*選挙戦での教訓*
①参院選に向けた宣伝活動や新しい会員拡大の努力が前進を支えた。
②都知事選挙や区長選挙での候補者決定の遅れが後援会の力の発揮を不十分なものにした。
③野党共闘の強化を推進する市民運動を区内で発展させることが重要である。

*区後援会の現状と改善点*
・この1年間、約300人の新会員拡大があった。
・3年ぶりで現況調査を行ったが、名簿記載会員の数では700人減となった。
死亡、転出などによるもの。
・現況、会員数・13500人弱、となる。

★*今後の課題ー改善点など*
①共産党への期待が広がっている情勢を生かして、得票目標に見合う会員拡大を意欲的におこなう。
大波をつくりだそう。
②各後援会の役員体制を強化する。世代交代を計る。ニュース配布体制の改善強化を行う。
③縦線後援会、職場後援会の日常活動強化へ系統的に取り組む。
④共産党を応援したい思う人々が参加しやすい後援会活動へするために常に創意工夫をする。

★*今後の活動方向*
①当面する選挙へのかまえ
・共産党と野党統一候補の勝利で、自公勢力を3分の2以下!に減らす、構えで取り組む。

【2017年6月の都議選について】
前回都議選以後の衆院・参院選挙の比例票、区議選挙票、いずれでも共産党票は公明票を上まわっている。
定数2になってから続いている自公による独占をうち破るチャンスの選挙になる。
必ず勝利!し、国政選挙での連続躍進につなげなければならない。

【来るべき総選挙について】
・比例代表で全国850万票、荒川区で2万票以上、東京ブロックで4議席を目指す。
・小選挙区では、野党共闘の努力とともに、14区では必勝区の設定に期待する。
・自公を、3分の2以下に減らす選挙に挑戦する。
・新年早期の解散にも備えて活動を強める。

★大きく豊かな後援会へ
・都議選までに、14000人の後援会をつくる。目標を持つ。
・会員のつながりを生かす。
・様々な要求運動、相談活動をおこなう。
・署名運動、電話、よびかけ、広い層へはたらきかける。
・「党勢拡大運動」と結び、いっせい行動など、創意ある活動を行う。
(拍手)
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(フロアーから、ある発言)
・男性=60代
「わたしは、こういう運動に参加して1年少しだ。
戦争法へ反対して、国会前に行ったのが始まりで、日比谷野音の集会などへも参加した。
そこで話を聞いたり話したりして、リーダーの人とも知り合いになった。
実は自分は荒川区に知り合いは一人もいなかった。
区長選挙の時、茂木さんを応援しようと思ったが、何もできない。
思い切って、区外の人だが集会で知り合いになった人に区長選挙のことを話した。
そうしたら、その方は名簿をみて荒川区の知り合いを紹介したり、電話をかけてくれた。
13票だが支持拡大することができた。
これからも荒川で都議選に向けて活動をつづける。」
(拍手)
ーーーーーーーーーーー
●鈴木けんいち 日本共産党荒川地区委員長の話
(一部)
・日本共産党は、来年1月15日~17日、第27回党大会を行います。
その大会決議案について話します。

【日本共産党第27回大会決議案】=「しんぶん赤旗」2016年11月17日(木)・

決議案は、第1章から第6章まで、6段落あります。
丁寧に読むと、3時間かかります。
要約します。

★(第1章) 新しい政治対決の構図と野党連合政権
ー6章のうち、最も重要な章と思いますー
・「自公と補完勢力」対「野党と市民の共闘」という新しい対決構図のもとで、野党連合政権の実現めざしてどうたたかうのか、党綱領の見地で内外情勢を深く分析しつつ、方針を明らかにしています。

・わが党を含む野党連合政権の実現を焦眉の課題としたのは、党大会史上初めて。初めて提起。

(見出しを写します)
①新しい対決構図―「自公と補完勢力」対「野党と市民の共闘」

②この新しい時代を開いた力はどこにあったか。

③「二つの異常の」行き詰まりと強権政治

④安倍政権を打倒し、野党連合政権を

★(第2章)世界の新しい動きと日本共産党の立場

⑤「世界の構造変化」と核兵器廃絶にむけた画期的な動き

⑥平和の地域共同体―曲折もあるが大きな前進

⑦アメリカ―軍事的覇権主義の大破綻、グローバル資本主義の深刻な矛盾

⑧中国―新しい大国主義・覇権主義のあらわれ

⑨ロシアースターリン時代の覇権主義復活

⑩大国主義・覇権主義に未来はない

⑪欧米での注目すべき新たな社会変革の動き

⑫日本共産党の野党外交―到達点と課題について

★(第3章)安倍・自民党政権を打倒し、新しい日本を

⑬安倍政権の危険と、それを打ち破る可能性

⑭「戦争する国」づくりを許さない―日本共産党の平和の提案

⑮格差と貧困をただす経済民主主義の改革を

⑯原発再稼働を許さず、「原発ゼロの日本」を

⓱沖縄をはじめとする米軍基地問題―全国の連帯を訴える

⑱憲法改悪を許さず、憲法を生かした新しい日本を

⑲侵略戦争を肯定・美化する歴史逆行、排外主義を許さない

⑳日米安保条約、自衛隊―日本共産党の立場

㉑統一戦線の画期的発展と今後の展望について

★(第4章)国政選挙と地方選挙―野党と市民の共闘の前進、日本共産党の躍進を

㉒来るべき総選挙の目標について

・㉓東京都議会選挙の勝利めざして・

㉔地方政治をめぐる政治的焦点、地方選挙の躍進をめざして

㉕新しい情勢にふさわしく選挙方針を抜本的に発展させる

★(第5章)新しい統一戦線を推進する質量ともに強大な党建設を

㉖「党勢倍加、世代的継承」の達成、「党勢拡大大運動」の成功を

㉗いまなぜ党建設か―その歴史的意義について

㉘どうやって党建設を本格的に前進に転ずるか

㉙全党あげて労働者階級、若い世代のなかの党づくりに挑戦しよう

㉚党費を要にした党財政の確立・強化を訴える

★(第6章)95年の歴史に立ち、党創立100周年を展望する

㉛党創立95周年―歴史が決着をつけた三つのたたかい

㉜党創立100周年をめざして―野党連合政権に挑戦を

(終)
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●司会:来年6月の都議選挙、荒川区(定数2)に、【相馬けんいち氏(現区議)】に決まりました。
(拍手)
★みんなの声で都政を動かす。あらかわから共産党の都議を!
◎相馬けんいち氏◎
(ごあいさつ)
私は、来年6月の都議会選挙に挑戦します。
日々の暮らしの願い実現に、手の届くところから政治を動かしてきました。
今度は、都議会に送って頂いて、暮らしと平和、みんなの願い実現に全力をあげます。
元・石原都知事、猪瀬、舛添三代の知事は、税金を私物化し、豊洲への卸売市場移転など食の安全を脅かしています。 
都民に真実を伝えず、汚染土壌対策も怠ってきた歴代都政を免罪してきた自民党・公明党、、。
小池都知事に早期移転を迫る都議会自民党などに定数2の荒川区の議席独占は許せません。
小池(ゆり子)都知事に情報公開と食の安全を守る姿勢を求める日本共産党の都議会議員をふやしてください。
今回の選挙は、これまでにない 大激戦に なります。
荒川から相馬けんいちを必ず送り出してください。
よろしくおねがいします。
(拍手)
ーーーーー
【相馬けんいち・(そうま堅一)】略歴
・1954年 
東京都生まれ。荒川区で育つ。
慶應志木高校から慶応大学法学部中退。
1977年から区内の国鉄職場に勤務。労組役員で活躍。

・1987年より 
荒川区議会議員を連続8期つとめる。
区議団幹事長、区議団長を歴任
現在、区議会:総務企画委員
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★鈴木けんいち 共産党地区委員長の話
(一部)
・2013年参議院選挙、14年の衆院選の比例、15年区議選の3回、得票で自民党に次ぐ第二党、
 2013年参議院選挙から16年参院選まで比例票と15年区議選で公明票を上まわっている。
奮闘次第で、荒川区(定数2)で共産党都議会議席を獲得できる。
(1989年、故丹治芳郎さんが議席を失ってから、以来になる)
・相馬けんいちさんには、予想される他党候補に比べて抜群の実績と論戦力がある。
・相馬さんは、区議選挙、新住民が多い地域で得票を伸ばしてきたが、都議選挙は初の挑戦になる。
荒川区全地域への浸透が求められる。

◎公明票を上まわる最近の共産党票◎
           (共産党)   (公明党)
2013年参比  12,532   12,479
2014年衆比  14,235   12,021
2015年区議  14,931   12,820
2016年参比  14,635   12.616
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★フロアーから
(Kさん)=相馬地域後援会役員=の話
(メモー一部)
・相馬さんは、区議8期、30年になる。
私は初当選以来、相馬さんの身近なところで活動してきた。
1987年、最初の選挙、1653票、36議席中32番での当選だった。
(共産5人当選)(現在は定数32)
2014年、8期目、4058票、トップ当選。
(共産6人当選)
街、区の話題になった。
現在、地域では相馬さんへの都議会への期待が満ち溢れている。
(拍手)
2007年の選挙以来、票を伸ばし続けている。
前回区議選挙、4058票、トップ当選だったが、我々の支持拡大、読んだ票数は3000と少しだった。
手の届いていないところから1000余票が入った。
これは、私は、日常活動と一つに「後援会ニュース」「相馬けんじ・区政ニュース」の力があると思っている。
ニュースには相馬さんのセンスが生かされている。
我々は、11000部、毎週配布している。
手分けして直ちに配りきる体制を持っている。
年内に相馬地域では「決起集会」をおこなう。
都議選へ全力をあげる。
(拍手)
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★相馬けんいち 都議予定候補のお話し
(メモー1部)
・・・荒川区全地域で活動します。
全地域への浸透ですが、この前、初めて「町屋駅」駅頭で宣伝とビラ配布を行いました。
普段は、南千住駅駅頭で行っているのですが。
ビラは36人の方に受け取ってもらいました。
南千住ですと、いつも200枚は配ります。
何処の地域でも同じようにできるように、毎週、やり抜く決意です。
・・・・・
▼(びら)=「あらかわ民報」
(1面)
【2017年6月都議選ーくらし優先の都政へーみんなの声で動かしましょう】
◎区議会から都議会へ 相馬けんいち◎
=くらし・平和を守る 日本共産党=

《プロフィール》
1954年東京生まれ、荒川区で育つ。
慶應志木高校から慶応大学法学部、中退。
1977年から区内の国鉄職場に勤務、労組役員で活躍。
1987年から区議連続8期、前回区議選ではトップ当選。
その間、党区議団幹事長、党区議団長を歴任。
防災再開発などまちづくりと子育て支援、介護支援に尽力。
現在、区議会・総務企画委員、震災対策調査特別委員長。
(2面)
【相馬けんいち さんは、これまで区議8期、区民の日々の暮らしの願い実現に、手の届くところから政治を動かし、多くの実績を重ねてきました。
今度は、都政で暮らしと平和、みんなの願い実現に全力をあげます。】
=日本共産党=
*荒川で自公の独占許さず、都議会自民党を少数に*

▼築地市場の豊洲移転計画は、抜本的に再検討させ、食の安全をまもりましょう。
・東京都は、東京ガスから汚染豊洲工場跡地を1,859億円で購入。
土壌汚染対策は途が860億円で実施。
さらに、盛り土を省き、食の安全を脅かしており、容認してきた自民党、公明党の責任は、重大です。
食の安全優先で移転再検討と関係者の損害賠償を急がせます。

▼区政での経験を生かし、待機児ゼロなど保育園・幼稚園を整備し子育て支援と高齢者福祉の拡充に全力をあげます。
・子育てと仕事・暮らしのママ、パパたちの声を受け止め、保育園・幼稚園・学童クラブの整備を進めてきました。
一人暮らしで介護が必要になって区外移転をせざるを得ない実態に、在宅介護の充実、特養ホーム、介護付き住宅の整備などに全力をあげます。

◎ムダヲけずり、くらし・環境・復興と両立できる五輪成功へ
◎大学生・高校生に返済不要の奨学金を
◎中小企業支援の抜本的拡充
◎オスプレイの横田基地配備は許しません

●相馬けんいち さんが、子育てや介護支援、奨学金のことを大切に考えるわけには、相馬さん自身の人生体験もあります。
相馬さんは、生後まもなく父親を失い、母親一人に育てられ、一日も早い独立をめざして大学中退し就職。
3人の子育てと母親の緩和ケアや介護に尽くしてきました。
格差なく教育を受け、一人一人の子どもが大切にされる社会にしたい。
長生きが喜ばれ、敬われる社会でありたい。
力や数で押し切る政治に不安が広がっています。
人間が大切にされることがこんなに求められているときはありません。
これが、相馬さんの思いです。

(終)

 


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December 12, 2016

「高橋法聖尺八リサイタル―竹の響き:色即是空:」(銀座・王子ホール)を聴く。

2016年11月5日(土)
★高橋法聖尺八リサイタルー竹の響き:色即是空:★を聞く。
◎2016年11月5日(土) 開場=16:00 開演=16:30
◎銀座 王子ホール

【プログラム】

(1)三谷菅垣(さんやすげがき)  箏古流本曲
  尺 八  高橋 法聖

*三代目琴子の手記の中には、一計子より伝承した曲とされている。

(2)比  良(ひら)    宮城道雄 作曲
  尺 八   高橋 法聖
   箏    金津 千重子   三弦  芦垣 美穂

♪♪見わたせば 比良の高根に雪消えて
   若葉摘むべく 野はなりにけり
   若葉摘むべく 野はなりにけり

*倭漢朗詠集、春の部、早春三首のうち平兼盛の和歌を選んで三曲合奏の形式で作られたもの。
尺八・箏・三弦の三つの楽器が独自性を与えられているところに特徴がある。
大正12年春 作曲

《超長菅による》
(3)三  谷(さんや)  古典本曲
  尺  八  高橋 法聖

*関西系、奥州系系・・・種々の伝承があり、同名異曲も多いが、ここでは中京伝承の曲を取り上げ、3尺の超長菅にて、静かに奏したい。

―休憩―

4、笹の露(ささのつゆ)  
島田良造 作詞・菊田検校 作曲・八重崎検校箏手付

尺 八  高橋 法聖
琴     芦垣 美穂
三 弦  金津 千恵子

♪♪
酒は計りなしと宣(のたま)いし、聖人は上戸(じょうご)にやましけん、

三十六の失(しつ)ありといさめ給いし佛は下戸(げこ)にやおはすらん、

何はともあれ八雲立つ、出雲の神は八しぼりの、酒に大蛇(おろち)を平らげ給ふ、

是皆酒の徳なれや。大石さけつる畏(かしこ)みも、帝(みかど)の酔いの進めなり

姫の尊(みこと)の待ち酒を、ささよささよとの言の葉に、傳へ傳へて

今世の人も、きこし召せささ、きこしめせささ、

劉伯りんや李太白、酒を飲まねば只の人、

吉野、龍田の花紅葉、酒が無ければ只の事

よいよい、よいの、よいやさ。
♪♪

(拍手)

*笹の露とは、酒の異称であり、この曲の別題は「酒」となっている。
全文和漢の酒に関する故事をもって酒の徳をたたえた内容である。
歌詞の「聖人」とは、孔子のことをさしている。
(作曲年代:文化文政期)
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(アンコールに応えて)
*桔梗幻想曲! を奏した。
(拍手)
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【ー琴・三弦ー】
◎芦垣美穂
1947年  愛知県一宮出身 3歳より琴を始める
1965年  東京芸術大学在学中NHKオーディション合格、宮城賞・安宅賞受賞
1969年  東京芸術大学卒業 同大学院入学
・・
1991年 人間国宝 故菊原初子に師事、琴組曲、三弦組歌全81曲習得
・・
2015年 第20回芸歴20周年記念 箏三弦リサイタルを国立劇場に於いて開催

・現在: 宮城会大師範・ 名古屋音楽大学教授

◎金津 千恵子
8歳より生田流琴曲を学ぶ
1967年  東京芸術大学音楽学部邦楽科生田流琴曲入学

・元東京芸術大学非常勤講師
・現在: 宮城社大師範 森の会会員 重音会主宰
ーーーーーー
◎高橋法聖
(盛岡の人)

*竹の響き~琴、三弦→見事なハーモニーだった。
肉声も、が、良かった。

「色 即是 空」

色=物資的な存在の総称。形を持ち、生成変化するもの。
即是=そのまま、
空=すべて存在するモノは、因縁によって生ずる仮の姿で実態がない、ということ。


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